フランスにやってきて三か月になろうとしています。
まったくフランス語を勉強していない…。
今も、ボンジュール、メルシー、ジュ・マペル・○▽×※(私は○▽×※です)しか話せない。
仕事には忙殺されています。働いて、働いて、働いて、帰ってきてシャワーを浴びて寝て、起きて、働いて。
そんな毎日はとても疲れます。心の健康によくない。
そんな中、ようやく船便が届きました。木刀と稽古着が入ってる!ああ我が妻よ、ありがとう。
さっそく稽古です。道場はすでに手配ずみ。会社の同僚(フランス人数人)と共用しています。
キックボクシング1名、空手2名、ムエタイ1名、私の計5名。今のところ。
会社の格闘技部のような形式になっています。私は格闘技部部長のような存在。
写真は、木刀と稽古着をつけての初稽古を記念して。
お気づきかもしれませんが、”畳”です。畳の上で、キックボクシングなのです。
地域の体育施設に会社から畳をプレゼントしていたんですねぇ。なかなかやる。
フランスは柔道が盛んなんですね。ですので、普段は柔道場です。
私たちが借りるときだけ、異種格闘技場になる。すばらしい。
今日は久しぶりなので、大森流、英信流表、太刀打、詰合、陽之表、陽之裏、三学圓之太刀をぶっ通しで。
うれしいですねぇ。無心になれる。無心というのはつまり集中しているということですね。
技に没頭しているわけです。技術的に至らぬところは多々あろうかと思いますが、心の集中は本物だと思います。
時間の経つのを忘れ、同僚がキックボクシングの練習をしているのを意識の端に入れながら、体の動きに神経を研ぎ澄ませる。
もっとも、ずいぶん久しぶりなので、研いだ割りに粗かった…ようにも思うんですけど。
残念なのは、我が三尺の愛刀は日本に置いて来ざるを得なかったこと。引っ越し屋さん曰く、通関できません。根元から切断されてもよければお届けします。…よい訳ないです。
我が愛刀は真剣ではありません。よく出来た模擬刀です。それでもダメなのか?…ダメなようです。
気を取り直して、キックボクシングの稽古に勤しんでいる同僚に、大小詰の稽古相手になってもらいました。英語で話ができるので助かります。
大小詰は柔術技法です。一人で稽古していると何だか味気ない…
力いっぱいホールドして! とお願いしてよっこいせと転がす。
反応がうれしかったですね。ワンダフルと言ってくれました。ありがとう。
でも、あれは上司(私のこと)に対するおべっかだったかもしれない。むむむ。さすが社交の国。騙されないぞ。
最後にやっぱり横雲で、本日の有意義な稽古はおしまい。
すぐに仕事に戻ったのです。土曜日だよ、まったく!